水素専焼ジェットヒーター「Hydro H₂eat(ハイドロヒート)」の施工現場における実証を行いました。

このたび、日工株式会社様(本社:兵庫県明石市)、株式会社カナモト様(本社:北海道札幌市)、デンヨー株式会社様(本社:東京都中央区)のご協力のもと、弊社で施工中の「一般国道236号 更別村 更別橋上部工事」において、12月16日(火)から22日(月)までの期間、生コンクリート打設に伴う防寒養生として、水素専焼ジェットヒーター「Hydro H₂eat(ハイドロヒート)」および燃料電池式可搬形発電装置「FCTP-3100」を用い、水素活用に向けた実証に取り組みました。
弊社は、建設業界におけるカーボンニュートラル、ゼロカーボンの実現に向けた脱炭素の取り組みとして、水素エネルギーの普及を目的に、令和5年3月より日工㈱様および㈱カナモト様と連携し、水素専焼ジェットヒーターの実用化に取り組んでおります。
しかしながら、水素インフラの未整備、関連法規制が現状の運用に適合していないこと、水素価格の高止まりなどの課題により、産業分野での本格的な活用は十分に進んでいないのが実情です。
このため、カーボンニュートラル水素を用いた現場の脱炭素化を見据え、過去2回にわたり日工㈱様開発の水素専焼ジェットヒーターの稼働実証を実施し、製品化およびNETIS登録に向けた連携を進めております。今回は「Hydro H₂eat(ハイドロヒート)」の電源も水素で賄うため、デンヨー㈱様開発の「FCTP-3100」を併用しました。
実施概要として、工事現場のコンクリート打設に合わせ、打設日である12月16日から6日間、防寒養生を実施しました。水素活用の効果検証、運用上必要な技術要件の確認、現場で働く方々からの要望の把握、一連の過程での不具合の洗い出し等、実用化に向けて必要な意見集約とフィードバックを行いました。

結果は以下のとおりです。
・従来型ジェットヒーターと同等の熱量を確保できる
・「Hydro H₂eat(ハイドロヒート)」のCO₂排出量は0kg
・「FCTP-3100」は静粛性に優れ、CO₂排出量は0kg
・機器の操作に専門的な知識を要しない
・燃料供給方法の改善が必要 現場内での補充体制の確立等
・におい・騒音の点で屋内使用に大きなメリットがある

以上を踏まえ、化石燃料を使用しないため無臭であること、不完全燃焼が生じないため一酸化炭素を排出しないことなど安全性に優れている点、発電機が低騒音である点を確認しました。これらの結果から、寒冷地の土木工事現場にとどまらず、屋内作業の多い建築現場や屋外イベント、学校等の空間暖房、災害時の避難所における電源確保・暖房機器として、一般の方々にも向けた幅広い活用が期待できます。
今回実証した水素ジェットヒーターについては、業界全体への普及に向けて、本体の軽量化や整備性向上等の改良を継続し、令和8年度冬季に㈱カナモト様を通じたレンタル提供開始を目標として、日工㈱様とともに引き続き協力してまいります。今後とも、各社と連携しながら水素ジェットヒーターの早期実用化および一般販売、水素利用拡大による価格低減を目指し、建設業界におけるカーボンニュートラルと水素エネルギー活用に向けた好循環の第一歩を着実に進めてまいります。
最後に、実証の実施にあたり場所をご提供いただいた北海道開発局 帯広開発建設部 広尾道路事務所様ならびに北海道十勝総合振興局 帯広建設管理部様に厚く御礼申し上げます。

常務執行役員本社土木統括 稲船 晃