地盤改良管理システム

晩翠遊水地南8線周囲堤工事での、ICTの活用

 本工事は、千歳川遊水地事業に基づき、晩翠地区において、千歳川が増水・氾濫の危険性がある場合、一時的に水を貯め込む遊水地の周囲堤工事となります。

1.概要

 地盤改良管理システムは、GNSSを用いた3DMGバックホウシステムに専用アプリケーションを組み合わせることで、表層の混合処理工法において、施工位置と改良深度(深度管理は表層混合処理工法のみ)を管理するマシンガイダンスシステムです。  オペレータは、画面を見るだけで改良状況を把握できるため、改良不足の防止による品質の均一化や作業の効率化が可能です。また、事前に事務所側のシステムで改良区画割りや改良体の位置データを作成するため、従来必要であった現場での作業が大幅に軽減されます。さらに、施工後はデータを事務所側のシステムに日々取り込むことで、施工状況の把握や帳票作成が可能です。

2.特徴

 従来の撹拌・混合作業は作業当日に改良位置の区画割りをスチールテープを使い行っていた。 改良深さの精度はオートレベルにより行い、出来形計測管理は丁張からスケールによる計測であった。

【改良区画割り】

事前に事務所システム側で計画したデーターを、車載システムに取り込むことで作業前に行っていた現場での区画割り作業の軽減となります。

【改良出来形管理】

GNSSとガイダンスシステムにより正確かつ迅速に管理できます。 車載システムで施工位置の管理ができ、オペレータの熟練度に依存せずガイダンス機能を取り組むことで一定の安定した改良品質を確保できます。

3.撹拌施工・管理

 試験撹拌にて粘性土と購入砂の配合比率を、決定した後に砂質土を敷均し、その上に粘性土を敷均します。  撹拌機械には、写真に示すロータリー式スタビライザを用います。

【撹拌管理に地盤改良管理システム】を活用

システムの主なメリット

区画割り作業の軽減
事前に事務所側のシステムで計画したデータを車載システムに取り込むことで、現場での区画割りや杭芯の位置出し作業が軽減。
安定した改良品質の確保
改良不足を防止することで、安定した改良品質を確保。
また、オペレータの熟練度に依存しにくい、わかりやすい操作体系を実現。
改良作業の効率化
オペレータは、改良状況をリアルタイムに確認できるため、作業が効率化。
現場の安全性の向上
区画位置をガイダンスするため、改良作業エリアに作業者が立ち入る必要がなく、従来より安全性が向上。

 

地盤改良管理システムによる、撹拌管理イメージ